まちなか報告 番外編

まちなか公開授業、当日のことについては前回で書き終えたので、
今日は裏側であった出来事への、私からのお礼の気持ちを書きます。


公開授業のための準備が始まって2週間ちょっと経ったお盆の頃、
一通のメールが届きました。
差出人は、自森上級生保護者のOさん。都心とは別の地域にお住まいの方です。


Oさんとはそのひと月前に、
入学前から仲の良かった、やはり自森上級生保護者のIさん
(まちなか授業の司会のIさんとは別の方)が引き合わせてくれて、
一度だけ3人でお茶をしたことがある間柄でした。
その日Oさんとはアドレスの交換をせずに別れたので、
公開授業のチラシに私のアドレスが載っているのを見つけて
わざわざ送ってくれたメールだったはずです。


Oさんは以前に、ご自身の地域で市民講座を開かれたことがおありで、
その時のアンケート回答者の中に
今後開かれる自森の市民講座の情報が欲しいと仰る方が数名いらしたので、
差し障りがなければ“まちなか公開授業”の案内を送らせてもらえないか、という
とても有難いお申し出のメールでした。


けれどOさんのスタンスは、あくまでも「こちら(Oさん)からの無理なお願い」。
「定員の問題もおありでしょうから、ご遠慮なくお断りくださいね」という
お気遣いには、本当に頭が下がりました。
私だったら自分のブロックのことでいっぱいいっぱいで、
他のエリアのことまで手助けできる余裕はなかったろうし、
仮に手伝いを申し出たとしても、きっと恩を着せるやり方になってしまったと思います。


自由の森は様々な地域から通う生徒たちで成り立っている分、
親同士にあまり面識のない場合も多いけれど、面識のあるなしに関わらず、
何かの時にはフットワークを軽くして相互協力してもいいんだなと、
Oさんのさりげなくてスマートな行動力に教えてもらいました。



そしてOさんを紹介してくださったIさんにも、今回沢山助けていただきました。


Iさんに初めてお会いしたのは、昨年6月のオープンスクールの朝。
飯能駅から乗り込んだスクールバスの中で「どこから来たの?」と
声を掛けてくださった、広める会の方々の中のお一人でした。


その日バスを降りた後も、私たち親子と一緒に並んで説明会に出てくれたり、
学びの森で再会した時にも同じ体験授業を受けてみたり、
私にとってはただの顔見知りの保護者ではなく、“恩人枠”に入っている方です。


そんな情の厚いIさん、まちなか@下北沢に全く応募者がおらず心細かった時も、
幾度となく電話でアドバイスをくれました。


「まちなか報告 その2」に書いた
飛び込み参加の方が当日の午前中に見かけたチラシというのも、
その数日前にIさんが貼ってくれたもの。
お忙しい中、わずかな伝を頼ってチラシを置きに行ってくれたフリースクールからの
帰り道、ふと目についたスーパーに飛び込んで、
元々はチラシ類を貼り出すスペースがなかったところを
店長に掛け合ってまで貼り出してくれたチラシでした。
その上少しでも人目を引くように、飾りのテープや彩色までほどこしてくださった
とのこと・・・。


9月15日の授業当日に向けて、関係者それぞれが各自思いつく方法で
協力してくれる様子を色々と目にしてきたけれど、
私にはこのOさんとIさんの優しいお気持ちが一番心に沁みました。
Oさん、Iさん、どうもありがとうございました。
きっと自由の森には(という以前に、今回のまちなかの私には見えていないところにも)、
こういった保護者の方々が沢山いらっしゃるんだと思います。
自分の所属するブロック、クラス、学年にこだわることなく、どんなことができるのか、
ちょっと考え直さないといけないかなと、今はそんな気持ちです。



ナッツ