ヴォイス12号に執筆


高橋です。


 30日の参観日も晴れましたね。最近、自由の森学園の行事の日は、お天気がいいですね。これも保護者の心がけがいいからでしょう。^^そして、なんと言ってもうれしいのは、受験生が増えたこと。よかったぁ。


さて、その30日に、ヴォイスが出ました。おかげさまで、高橋忍は、ヴォイスデビューを果たしました。その原稿を下記に掲載します。



タイトル自由の森学園はみんなでつくる学校だから」

 「このままでは、子ども達に泊まってもらうわけにはいかない。寮をきれいにしよう!」その日、保護者たちは決意した。
 5月23日、飯能ではツーデーマーチが行われている、よく晴れた土曜日。この日、自由の森学園では、産声を上げて間もない「自由の森再生プロジェクト」の会議に、5人の保護者が集まっていた。このプロジェクトは、全校保護者連絡会の分科会で学校のリニューアルを推進するために作られたものだ。
 会議で、高校校長の鬼沢さんから、突然告げられたのは、夏期休暇中(8月2日〜16日)の間、2ヶ所の学習塾が、夏期合宿のために利用するということ。自由の森学園を知ってもらう機会となるし、また、収入源ともなってくれる。
 さっそく、南寮と西寮の見学へ行ってみた。−実際に見てみると、正直言って、びっくりした。
 掃除をしているのは分かったものの、中高生の男の子たちが25年間住んでいたのだから、やんちゃの跡があったし、老朽化と湿気による傷みが多分にあった。この状態のままで、利用してもらったのでは、自由の森学園の逆宣伝になりかねない。建築のプロの保護者でさえ絶句するような限られた短い期間と低予算だったが、南寮と西寮の掃除・修繕・リニューアルに挑戦することになった。
 まずは、協力者集めから始まった。手作りのチラシを撒いたり、メールやブログでアピールをしたりとコツコツと呼びかけた。自由の森学園の保護者は実に多彩であった。建築や内装、掃除やカーテンのプロたちがしっかりとそろっていた。プロ達が核になって計画を立ててくれ、それに、多くの保護者たちがしっかりと動いてくれた。
 夏真っ盛りの6月中旬〜7月末の土日祝日を使っての作業は、けして楽なものではなかった。風の通らない部屋の中なので汗が滝のように流れてくる。壁の張り替えやペンキ塗りといった慣れない作業に疲れきった。
 しかし、辛くはなかった。意外な副産物があったからだ。それは、クラスも学年も超えての交流。お昼ご飯や休憩タイム、あるいは、作業をしながらでも、会議室で論議している時よりも気兼ねもなく、何でも自由におしゃべりができる。今日だけと言って参加した保護者が「やってみたらハマりますねぇ。また来ます」「おしゃべりしながらで楽しかった。本当にいい交流ができてよかった」
 協力してくれたのは、保護者だけではなかった。寮監もフル稼働だったし、教員や卒業生も作業を手伝いにきた。食生活部からもうれしい差し入れがあった。みんなが一つの目的の元、がっちりと手を組んだ。汗が流れ落ちようとも笑顔は爽やかだった。
 たった5人で始まったことだったが、雪玉が大きくなっていくようにどんどん膨らみ、100名ほどになっていた。この経験は、私たちのつながりを豊かにさせてくれるものだった。その後、グラウンドの草むしり。校舎内と校庭の掃除も行った。来年度も引き続き行う予定だ。
 さて、誌上でアピールしたいことがある。「自由の森再生プロジェクト」は、本来は、学校のリニューアルを推進するための組織だった。そして、自由の森学園は、生徒を真ん中にした学校だ。だとするならば、生徒と一緒に、学校をどうリニューアルしていくのかを考え、行動できるとよいと思う。たとえば、トイレやロッカーをどうしたいか。あるいは、理想の校舎像を語り合うのも良い。そして、自由の森学園の美しさも、あらためて見直したい。校舎はガタが来ているかもしれないが、自然に恵まれ、芸術も自慢できる。なんといっても生徒たちが素敵だ。こういうすばらしさを活かすことために、ハードの部分からも、生徒・保護者・教職員みんなで、学校を作り上げていくことができないだろうか。

 詳細は「自由の森再生プロジェクト&都心ブロックの日記」をご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/jimorisaisei/
 ※ 自由の森再生プロジェクトで検索していただいても大丈夫です。



というわけです。